2014年9月
病院再整備第Ⅰ期事業の福井大学医学部附属病院新病棟が9月16日開院しました。
病院再整備は基本理念「優れた地域医療人を輩出するハイクオリティーメディカルセンター」のもと工事が進められ、完成した新病棟では高度急性期医療にしっかりと軸足を置く一方、時代の変化やニーズに沿って、本院の強みである入院から在宅までを見据えた切れ目のないシームレスな医療を展開します。
1階のアメニティエリアは災害時にトリアージスペースとして活用するため、壁には酸素の供給、吸引用の設備を設置しました。救急部は「北米ER型救急体制」を大幅に拡充。救急搬送口を入って直ぐに除染室を設け、広い処置室にはCT装置を設置しました。
手術部は全国屈指の広さを有し、術中CT装置とハイブリッド手術室を設置しました。手術部に集中治療部を隣接させ、術後の患者さんのスムーズな搬送が可能です。また、全国では少ない「臓器・疾患機能別病棟センター」を全病棟で実現させ、診断から入院、治療、退院までをシームレスに完結します。
病棟は個室を既存棟75床から151床に大幅に拡大。各病棟階には談話室や廊下にベンチを設け、患者さんがくつろげる空間を作りました。食事はニュークックチル方式の導入で適時適温の食事をさらに美味しく提供できるようになりました。これらにより患者さんの療養環境を格段に向上することができます。
開院に先立ち9月14日には既存棟600床のうち488床が移転、約230名の患者さんが新病棟に移られました。病棟に移られた患者さんからは、「まるでホテルのよう」「広くてきれい」「新しい病室で美味しく食事できた」などの声が聞かれました。
まもなく始まる第Ⅱ期事業では、既存棟を改修して各部門の機能強化を図り、平成30年度の完成を目指します。