2014年10月
9月20日、第11回市民公開講座「歯科インプラントで目指そう健康長寿」を開催しました。約700人と多くの方にご来場いただきました。足をお運びくださった皆さま、ありがとうございました。
第一部の基調講演では、当院の4名の講師が講演を行いました。
まず、口腔診断科 笹野高嗣教授は「歯科インプラントの画像診断」と題して、画像診断の最新情報や、診断の重要性について、軽快なお話で分かりやすくご紹介しました。
続いて、歯科顎口腔外科 高橋哲教授が「歯科インプラントの外科処置」について、インプラントとは何か?という基礎知識から、基本構造、治療の流れ、治療方法などを、シミュレーション動画を使用して具体的に説明し、外科処置でできる事とできない事、また、骨がない場合の治療方法などもご紹介しました。
次に、咬合回復科 佐々木啓一教授が「歯科インプラントの外科処置補綴(ほてつ)処置」について、最新の補綴治療を症例を交えて説明し、また補綴主導型治療(トップトリートメント)の方法やインプラントと咬合に関わる注意点なども説明しました。
基調講演の最後は、歯科インプラントセンター 小山重人特命教授が「歯科インプラントセンターの紹介」と題して、歯科インプラントを取り巻く社会状況をふまえながら、昨年に設置した当院の「歯科インプラントセンター」を紹介しました。社会的ニーズや役割、実際にセンターを訪れてからの治療の流れ、取り組みや目標、そして「患者さまとのコミュニケーションを大事にしている」というポリシーを説明しました。
第二部の記念講演は、東北大学加齢医学研究所の川島隆太所長による「スマート・エイジング〜脳を鍛えてイキイキと生きる方法〜」です。
まずはじめに、スマート・エイジングという考え方をご紹介したあと、その理想の生活を送るための4要素の一つ、脳を使う活動とその鍛え方について、簡単なテストを交えながら説明しました。手を動かす運動と前頭葉を使う計算問題、この二つを同時に行えるかどうか挑戦する、などのテストに難しいながらも楽しそうに挑戦する会場のみなさまの様子がありました。スマート・エイジングのために、日常生活の中で前頭前野を活性化させる方法や、反対に活動を低下させるものについても紹介、説明しました。講演は、川島隆太所長の軽快なお話と会場のみなさまの笑い声で大いに盛り上がりました。
第三部のパネルディスカッションでは、「歯科インプラントに対する疑問に答える」として、来場者から寄せられた疑問、質問に回答しました。インプラントの適応例や、費用、持続期間などの最新情報や、インプラントを成功させるキーポイントの説明もありました。
また本講座では講演だけでなく、イベント会場においても、歯磨き相談コーナーなど、様々なイベントを同時開催し、多くのご来場者にご参加いただきました。
次回、第12回市民公開講座は、平成27年6月7日(日)13:00〜国際センターにおいて「大学病院が取り組む脳の病気(仮)」を開催致します。次回もぜひお越しください。