北海道札幌市の中心部にある北海道大学札幌キャンパスの中にあり、100余年にわたって北海道の診療・医学研究・教育をリードしてきました。長年の歴史のなかで、とくに地域医療への貢献が大きく、北大病院の基本方針の第4に「未来を見据えた地域医療・地域社会への貢献」を謳っています。現在は、北海道で唯一ほとんどすべての臓器移植医療の提供を実施可能な施設として認識されているのみでなく、血液悪性疾患を含む癌や難病に対する先進的治療の実践を最も特徴としています。
現在北大病院は再開発を予定していて、新病院をどのような病院にするか、侃々諤々の議論が各部署でおこなわれています。そのなかで、大学病院でよく使われる「最後の砦」という言葉を廃し、札幌市内の医療機関と協力あるいは切磋琢磨しながらリーディングホスピタルとしての地位の確立が目標として設定されました。
明治45年の北大恵迪寮の寮歌「都ぞ弥生」の5番の歌詞に、「自然の藝術(たくみ)を懐(なつかし)みつつ、高鳴る血潮のほとばしりもて、貴(たふ)とき野心の訓(をし)へ培ひ」とあります。大正時代の北大病院開院時、当時の社会情勢のもとであっても、そこに居た野心あふれる教員・学生が思い描いた未来の医療、その開発のために培った貴い野心の訓え、それを引き継いで北大病院を発展させていきたいものです。
北海道倶知安町に生まれ、小樽市に育つ。 昭和63年3月、北海道大学医学部卒業。 平成4年3月、北海道大学大学院医学研究科博士課程修了。 平成6年7月、英国聖トーマス病院レイン研究所勤務。 平成24年4月、北海道大学大学院医学研究科教授。 平成27年4月、北海道大学大学院医学研究科副研究科長。 平成31年4月、北海道大学大学病院副病院長。 令和4年4月、北海道大学大学病院病院長。 専門分野、リウマチ・膠原病学。 |